【学校レポート-静岡理工科大学】アルファコード 水野様によるXR特別講義が行われました

こんにちは! 先日、株式会社アルファコード ファウンダー兼CTOの水野拓宏様によるXR特別講義が行われたので、その様子をご紹介します。 今回は、田山先生(株式会社アルファコード、本学特任講師)から指導を受けXR関連の卒業研究を行う、情報学部芦澤研究室の4年生を対象に講義を行っていただきました。 卒研に取り組む学生は、田山先生の指導により3Dモデルの作成など、技術面はかなり上達してきておりますが、今回は「XRとは?」「技術的な歴史は?」「社会的な位置づけは?」など、XRの研究・制作に取り組むうえで必要な概論的な内容を講義いただきました。 水野様のお話の中で、「Virtual Realityは日本では”仮想空間”と訳され ることが多く、”偽物の空間”と理解されてしまうことが多い。しかし、単語の意味としては”Virtual=事実上、実質上”であり、Virtual Realityは”実質上、現実と同然の空間”が正しい。VR空間を作っていくうえで、VRで”現実同然”の体験を提供することを意識してほしい」というお話をいただきました。 一方で、「VR空間で迷路脱出訓練を行った論文では、VR空間での行動選択が現実空間での選択と同じ傾向があることが示されている。最近はVRで行った体験が、現実空間で同じ体験をしたときの行動に影響することが示されており、これは従来のテレビやゲームでは起こらない。VRが実生活場面にも影響するということは、良いことにも悪いことにも使える可能性があるので注意してほしい」ということで、技術の進歩によって起こりうる功罪にも言及がございました。 また、技術的な面では、「VR空間の”プレゼンス(存在感、実在感)”は、空間の画質には必ずしも依存しない。高画質でも、フレームレートが下がると、プレゼンスは下がる。また、現実との”繋がり感”がないと、没入感は生まれない。”繋がり感”を高めるには、記憶や感覚とVR空間の一致度合いが高くする必要があり、それが事実と離れているかは実は重要ではない。例えば夕焼けの空間をつくりたいとき、夕焼けが本当はオレンジでも、赤と記憶していれば、赤にした方がプレゼンスは上がる。いかに”この空間が現実なんだ”と感じさせられるかが大切」というお話がありました。 ちなみに、フレームレートの低下は”VR酔い”を起こす要因の一つと言われているそうで、VR空間...